最新版の「ELLE DECOR」に前川國男の自邸が掲載されていました。
数年前、友人と話していた時に「前川國男の自邸、いいよね」という話になり、私も強く賛同しました。でも、よくよく話を聞いてみると、私の知っている建物ではないことが判明!恥ずかしながら、私は前川國男自邸に「新」があることを知りませんでした。
私が知っていた「前川國男邸」は、現在、江戸東京たてもの園、という所に移築され保存されていて、見学することができます。もう、随分前になりますが、その建物を見るためだけに、江戸東京たてもの園を訪れました。
1942年に建てられたとのことですが、モダンです。吹き抜けがあり、ロフトのような2階があります。
サッシは木製なので、空間がよりやわらかくなっているように感じます。
写真にはありませんが、サロン入口の扉は通常の蝶番ではなく、縦を軸に扉が回転するように動くものです。この扉、憧れます。(リビングではなく、サロンと図面に表記されています)
トイレや浴室もモノトーンでまとめられています。
全体的には、コンパクトなつくりですが、吹き抜けからもたくさんの光が入り、とても気持ちの良い空間でした。
「新 前川國男自邸」は、現在も住居として使われています。雑誌などで見ただけですが、構造がRCになって、より大きな建物になっていますが、間取りの配置や、建具やサッシ、照明器具までも、1942年に建てられた自邸とよく似ています。旧前川國男自邸が素敵な空間であるように、新前川國男自邸も気持ちのよい、すばらしい空間だろうと思います。
前川國男
建築家 フランスでル・コルビジェに師事し、帰国後レーモンド建築設計事務所に入所。その後、自分の事務所を設立。公共施設などを多く手がける。1986年逝去。
おわび
ずいぶん前にフィルムカメラで撮った写真をお見せすることにしてしまって、申し訳ございません。久しぶりに写真を引っ張り出してみて、がっくりしました。重々、写真を撮る腕が悪いことは承知しておりますので、「ヘタッピ」というコメントはご遠慮くださいませ。(いつかリベンジできますように…)
[と筆者が申しておりましたのでFlickrで見つけた写真を貼らせていただきました-編集より]